猫の首根っこをつかむのはNG！理由と正しい扱い方を解説
猫を抱き上げるときや、しつけをするときに「首根っこをつかむ」ことが一般的だと思っている方も多いかもしれません。確かに、母猫は子猫の首根っこをくわえて運ぶ姿がよく見られます。しかし、成猫の首根っこをつかむのは危険であり、猫にとってストレスや痛みを伴うこともあります。
この記事では、猫の首根っこ（首の後ろ）をつかむことの影響やリスク、正しい扱い方について詳しく解説します。
猫の首根っこをつかむとどうなる？
猫の首根っこをつかむ行為は、一部の状況では有効なこともありますが、基本的にはNGです。特に、成猫に対しては慎重に扱う必要があります。
✅ 子猫の場合 → 母猫が首根っこをくわえるのはOK
✅ 成猫の場合 → ストレスや恐怖を感じる可能性が高い
1. 母猫が子猫の首根っこをくわえる理由
母猫は、**子猫を安全に移動させるために首根っこをくわえて運びます。**このとき、子猫は本能的に体を丸めて大人しくなるため、痛みを感じることはありません。
しかし、この行為が許されるのは生後2～3ヶ月までの子猫限定です。成長するにつれて、首根っこを持たれることに対する反応が変わります。
2. 成猫の首根っこをつかむとどうなる？
成猫の首根っこをつかむと、以下のような影響が出る可能性があります。
✅ ストレスや恐怖を感じる
✅ 体重を首だけで支えるため、痛みを感じる
✅ 攻撃的な行動をとる（暴れる・ひっかく・噛む）
**特に体重のある猫は、首の皮だけで体を支えることになり、大きな負担がかかります。**そのため、成猫の首根っこをつかんで持ち上げるのは絶対に避けるべきです。
首根っこをつかむことで猫が受けるストレス
成猫の首根っこをつかむと、強いストレスや恐怖を感じることが知られています。
1. 強いストレス反応を引き起こす
猫は首根っこをつかまれると、本能的に「捕食された」と感じることがあります。そのため、極度の緊張状態に陥り、フリーズするか、逆に暴れて逃げようとすることがあります。
✅ フリーズ反応 → 動けなくなり、恐怖で固まる
✅ 攻撃的な反応 → パニックになって噛む・ひっかく
どちらの反応も猫にとっては大きなストレスになります。
2. 信頼関係が崩れる可能性
猫は「自分がコントロールできる環境」を好む動物です。首根っこをつかまれることで、「自分の意志が無視された」と感じ、飼い主への信頼が低下する可能性があります。
特に、普段から怖がりな猫や警戒心が強い猫に対しては、首根っこをつかむ行為は厳禁です。
どうしても首根っこをつかまなければいけない場面
基本的に成猫の首根っこをつかむのは避けるべきですが、緊急時には例外的に使用されることもあります。
✅ 獣医での診察や処置
✅ ケガをした猫をすぐに移動させる必要がある場合
獣医師が診察時に首根っこをつかむことがありますが、これは必要最小限の行為であり、安全に処置を行うための方法のひとつです。ただし、専門知識がない場合は安易に真似しない方がよいでしょう。
猫を正しく抱っこする方法
猫を抱き上げるときは、首根っこをつかむのではなく、体をしっかり支えて抱える方法を取りましょう。
1. 正しい抱っこの方法
- 片手で猫の胸を支える（前足の下に手を入れる）
- もう片方の手でお尻を支える
- ゆっくりと持ち上げ、安定した姿勢を保つ
この方法なら、猫がリラックスした状態で抱っこできます。
2. 猫を下ろすときのポイント
猫を下ろすときは、無理に手を離さず、足がしっかり地面につくようにゆっくり下ろすのがコツです。
猫のしつけで首根っこをつかむのはNG！
一部では、「猫のしつけのために首根っこをつかむといい」と言われることがありますが、これは間違いです。
✅ 首根っこをつかんでも、猫は理由を理解しない
✅ 恐怖を感じるだけで、問題行動の改善にはならない
✅ 逆に攻撃的になったり、信頼関係が崩れるリスクがある
猫をしつけるときは、「首根っこをつかんで叱る」のではなく、環境を整えたり、望ましい行動をしたときに褒める方法を取りましょう。
まとめ：猫の首根っこはつかまない方がいい！
猫の首根っこをつかむ行為は、子猫には問題ないものの、成猫にはストレスや痛みを与える可能性が高いため、基本的にNGです。
✅ 成猫の首根っこをつかむとストレスや恐怖を感じる
✅ 正しい抱っこの方法を実践し、猫の体をしっかり支える
✅ しつけのために首根っこをつかむのは逆効果！信頼関係を大切に
猫の扱い方を理解し、安心できる方法で接することが、猫との良好な関係を築くカギになります。正しい抱っこやしつけを意識して、猫にとって快適な生活を提供しましょう！
